【ローテ】2013年春季ローテチーム戦使用構築

個人成績2勝1敗,チーム成績2勝1敗で予選敗退しました.
主催のきゅんさん並びにチームを組んでくださったカシスさん,あさりさん,ありがとうございました!

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
バンギラス 投げつける 噛み砕く ストーンエッジ 冷凍パンチ 黒い鉄球
クレセリア サイコキネシス リフレクター 光の壁 トリックルーム オボンの実
カイリキー 爆裂パンチ 冷凍パンチ バレットパンチ 寝言 拘り鉢巻
ガブリアス ダブルチョップ 地震 剣の舞 ミガワリ 食べ残し
サンダー 10万ボルト 目覚めるパワー(氷) 熱風 拘りスカーフ
ハッサム 虫食い バレットパンチ クロバット 剣の舞 飛行のジュエル



2月に週末大会で優勝した構築を通じてバンギラスが「択さえ当てれば」火力も耐久も耐性もある強カードだ,と感じた.
これを受け,バンギラス込みの並びで強引に択を押し付けることはできないか,と考えたところ,バンギラス+格闘+トリル+壁という案に可能性を見出した.
そこで,トリル+壁役として相手の格闘や地面に抵抗でき,最も耐久の高いクレセリアを,格闘枠として混乱により強引に勝率を底上げできる鉢巻カイリキーを採用した.

ここまで確定させた後,なかなか納得のいく構築に仕上がらずに悩んでいたところ,ラララ君から残飯ガブリアスを入れたらどうか,という助言を受け,採用することにした.
というのも,トリル軸の立ち回りで対処が難しい相手(ナットゲル,サマヨール等)に対して概して運ゲを仕掛けていくガブリアスが刺さるからである.

上記の4体を確定させたところ,自身の勝ち筋の押し付けは十分しやすいものの相手の勝ち筋,主に火力積みへのストッパーが足りないと判断したため,スカーフ持ち+鋼を採用することに.
最終的にスカーフ枠としてはブルンゲルコバルオンへの打点を持ちガブリアスカイリューをワンキルできるサンダーを,鋼枠としてはクレセリアへの高い打点を持ち高火力先制技によるストップが可能なハッサムを採用した.



バンギラス
択さえ当てれば種族値の暴力を振るうことができる,今回の構築を組み始めたきっかけ.

鉢巻カイリキーと組ませるため,ブルンゲルをワンキルすることができる鉄球投げつける型か悪のジュエル噛み砕く型に.
また,全体的に水の通りがよく,最近では鉄球ニョロトノ入り雨パが増えているため,相手の雨パに対して初手でバンギラスを投げる場合に確実に天候をとれる鉄球型に決定した.

次に技構成に関してだが,ブルンゲルをワンキルするための投げつける,投げつけた後にラティオスをワンキルしたりクレセリアブルンゲルサマヨール等に打点を持つための噛み砕く,飛行タイプへの打点となり一貫性の高いストーンエッジをまず鉄球バンギラスの基本技として固定.
更に砂ガブリアスの筋を通す場合,こちらのガブリアスをミガワリを貫通して処理してくる相手のガブリアスを早急に処理することが必要となるため,冷凍パンチも必要だと判断した.
この構築が鉢巻バンギラス+非鉢巻カイリキーとならなかった理由として,勿論鉢巻カイリキーの強さもあるが,それよりも相手のガブリアスの処理のために冷凍パンチとそれ以外の技をバンギラスで打ち分けたかったため,バンギラスが鉢巻を持てなかった,という理由が強い.


クレセリア
トリル役兼壁役.

既存の構築の中にバンギラス+ローブシン+トリル役といった構築は多々あると思う.
確かにトリックルームを絡めることにより鈍足であるというバンギローブの弱点はカバーできているが,5割の二択を仕掛けられやすい,という欠点は補うことができていない.
そこで今回は更に壁を絡ませることにより,一方的な択を仕掛けることにした.
確かにトリックルーム+壁で2or3ターン使うという悠長な立ち回りが中心になることで,相手の展開を許す,急所被弾率が上がる,等といった問題点もあるが,後述のガブリアスによりトリックルーム軸の展開はそれで一方的な有意をとれる相手以外にはやらなくてもよくなったため妥協することに.

攻撃技に関しては,冷凍ビームではCを上げないとガブリアスを落とすことができず,それにより耐久を下げてしまっては本末転倒であるため,格闘への打点を増やすためのサイコキネシスに.


【カイリキー】
格闘枠.

この枠として鉢巻ローブシンと鉢巻カイリキーのどちらを採用するかが初期段階で問題となった.
そのため,一旦どちらの可能性も残した上で残りの面子を組んでいったところ,砂ガブのサポートができる,構築を見せた時にトリル軸のパーティかどうかの択を迫ることができる,混乱により勝率を底上げできる,という点を見てカイリキーを採用した.

本来なら鉢巻カイリキーの技構成の鉄板であると考えている,爆裂パンチ,冷凍パンチ,ストーンエッジインファイト/寝言にしたかったが,現在持っている固体が遺伝技のバレットパンチ持ちのみであったためバレットパンチで採用.
ガブリアスのミガワリにより最低限の催眠耐性もあることから,爆裂パンチ,冷凍パンチ,ストーンエッジインファイトという構成が理想だろう.


ガブリアス
トリックルーム展開が通じにくい相手に対するエース.

トリックルーム展開に厚いカードは,ナットゲルやモロバレルのような低速高耐久,キノガッサのようなトリックルーム発動妨害,ボルトロストルネロスのようなミガワリでの時間稼ぎ,守るでの時間稼ぎ,等が挙げられる.
そしてこれらのカードはどれもミガワリ+剣の舞ガブリアスに大きく隙を見せるため,強引に押し勝つことができる.
また,光の壁を絡めることでミガワリがブルンゲルの水技を耐えるようになり,溶けるブルンゲルに対して剣舞地震剣舞ダブルチョップを連打し,悠長に急所に当たるのを待つプレイングも可能となる.
今回は非トリックルーム下での火力不足を嫌いASに振り切ったガブリアスを採用したが,耐久に振るのも一考だろう.


【サンダー】
スカーフ枠.

舞った陽気カイリューを抜ける,(マルチスケイルが潰れた)カイリューをワンキルできる打点を持つ,コバルオンに打点を持つ,一貫性をとりうる,という制約を持ちうる中で,サンダーとFCボルトロスの2つの候補が挙がった.
このうちFCボルトロスだと耐久種族値の低さにより,ラティオスの眼鏡竜の波動+砂ダメ1〜2回で落ちてしまうためサンダーの方がよい,と判断.
ナットレイコバルオンを含む並びに一貫をとる際に,FCボルトロスだと命中70の気合玉でなければならないが,サンダーだと命中90の熱風でよい点もサンダーを選択した理由のうちの1つである.

電気,氷,炎の3つのタイプにより一貫をとりやすく,最低限の耐久もあるため,壁を貼ってからサンダーのどれかの技でフィニッシュする場面も多かった.


ハッサム
鋼枠.

超火力の一貫をとられがちなパーティであるため,それを上から潰しやすいハッサムに.
ただ,出さざるをえない,もしくは出せば確実に勝てる,以外の試合は残りの5体で対戦した方が勝率を上げやすいため,選出率は非常に低くなっている.



【見た目での型判断のしにくさ】
以下に挙げるものは全て私がこの構築と同じ面子で型を変更して対戦に使用した構築である.
この形が最も強い形だと考えてはいるが,どれも十分に強く,またこれらの型の可能性があることで相手に選出画面での一方的な択を押し付けることが可能となっている.
このように同じ面子でとり得る型だけでなく構築の種類も多いため,相手に選出画面で一方的な択を押し付けることができる.

(1)電磁波砂

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
バンギラス 噛み砕く 岩雪崩 冷凍パンチ 砂嵐 気合の襷
クレセリア サイコキネシス 電磁波 眠る トリックルーム カゴの実
カイリキー 爆裂パンチ 冷凍パンチ ストーンエッジ バレットパンチ 拘りスカーフ
ガブリアス ダブルチョップ 地震 剣の舞 ミガワリ 食べ残し
サンダー 10万ボルト 目覚めるパワー(氷) 熱風 追い風 電気のジュエル
ハッサム 虫食い バレットパンチ 電光石火 剣の舞 命の珠

※サンダーを耐久に振った電磁波羽休め型に,ハッサムを飛行のジュエル型にしてもよい.

(2)オーソドックスなやつ

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
バンギラス 投げつける 噛み砕く ストーンエッジ 冷凍パンチ 黒い鉄球
クレセリア サイコキネシス リフレクター 光の壁 トリックルーム オボンの実
カイリキー 爆裂パンチ 冷凍パンチ バレットパンチ 寝言 拘り鉢巻
ガブリアス ダブルチョップ 地震 逆鱗 ストーンエッジ 拘りスカーフ
サンダー 10万ボルト 目覚めるパワー(氷) 熱風 拘り眼鏡
ハッサム 虫食い バレットパンチ クロバット 剣の舞 飛行のジュエル

※サンダーはFCボルトロスの方がよい.

(3)マジックルーム

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物
バンギラス 投げつける 噛み砕く ストーンエッジ 冷凍パンチ 黒い鉄球
クレセリア サイコキネシス マジックルーム 光の壁 トリックルーム オボンの実
カイリキー 爆裂パンチ 冷凍パンチ バレットパンチ 寝言 先制の爪
ガブリアス ダブルチョップ 地震 逆鱗 剣の舞 拘りスカーフ
サンダー 10万ボルト 熱風 電磁波 羽休め ラムの実
ハッサム 虫食い バレットパンチ 電光石火 剣の舞 拘り鉢巻

※サンダーは珠追い風型でもよい.

これ以外でも,カイリキーをスカーフに,ガブリアスを鉢巻きにした上で,耐久に振ったサンダーの追い風から展開するパーティ等も可能だろう.



【トリル+砂ガブというジャンル】
トリックルームキラーキラーとなるシュバルゴを採用したトリパは既存の構築の中にも多いと思う.
私はこれ以外の方法でトリックルームキラーキラーをする方法として,トリルメインの構築に砂ガブを採用する,という案を提唱したい.

上述の通り,トリックルーム展開を阻害してくるカードに対しては砂ガブ展開が刺さりやすい.
更に,特性砂起こしを持つポケモンバンギラスカバルドンヒポポタス,と低速が多く,トリパとの相性もよい.
また,一般的なトリパの形である(と信じている)トリル要因+トリックルームアタッカー+積みという形の中の積み枠としてガブリアスを選出することも可能である.

以上の理由により,前例があることを承知の上で,私はトリル+砂ガブというジャンルは認識され,考察されるべきジャンルであると考えている.